今更ですが、前田敦子さんのAKB48卒業に伴う「総選挙辞退」のニュースで考えたこと。



芸能ニュースが終わったなということでした。
今見たら280万以上のアクセスがあります。

視聴率にしたらどれくらいでしょう?
いま、この数を挙げられる芸能ニュースをやっているバラエティ系ニュース番組があるでしょうか?

数年前から結婚や妊娠や破局や、何やかやを記者クラブへのファックスではなく
自分のオフィシャルブログだけで発表する芸能人/著名人が増えています。

このオフィシャルブログの存在も芸能記者の仕事が上がったりになってきた理由ですが、
それでも、ブログとTwitterでのつぶやきを編集してスポーツ新聞で記事にしたり、
テレビで声高に話す芸能リポーターがいたりするのが現状です。
それで、新聞の紹介をする朝ワイドショーや昼ワイドショーが成立していたのですが、
映像も独自に流せるようになったことは、話が一段違います。

文字の継ぎ接ぎで編集された記事も新聞紙面に乗れば、それらしく見えます。
したり顔で話すリポーターの口舌が上手ければ信じもしましょう。

でも、本人が自分の口からノーカットで話す「事実」にはどのニュースもかないません。
しかも、そうしたワイドショーがかなわないアクセスをあつめるわけですから、
これは、まさにキラーコンテンツです。

このキラーはワイドショーの死を意味します。
まあ、ワイドショーはそうしたコンテンツの転載許可をとって、
ネットでYoutubeやニコ動を見ない人達に向かって放送するという行為を取るでしょうけど、
もうそれは「ニュース」では無く二次使用に過ぎない映像コンテンツです。

それがどれだけ「価値」のない映像か、ニュースにこだわるテレビ局や新聞社にはわかっているでしょうが、流さないわけにも行かないというアンビバレンツな行為でしょうね。
そうした特別な一次情報へのアクセスが社会に開かれると、特別なコネや情報ルートを売りにする人たちが干上がります。
その最たるものが何だか正体がわからない芸能記者ではないかと思われます。

まあ、テレビを見ていても梨元勝さんの死で芸能記者が終わったことは感じてましたが、
この前田敦子さんの総選挙を辞退する映像は、
そうした芸能記者的なものの「終わりの始まり」というか、
決定的な死を意味しているのではないかという気がするのです。