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Ingressってご存じですか?

私は、ゲームに興味が無いのでやりませんが、iOS版が出たことでこの数週間爆発的にネットで話題のゲームです。

Ingressとは・・・
「ヨーロッパの科学者チームが発掘した謎のエネルギーにより人類が危機に瀕している」という設定で青と緑、2つの勢力に分かれ、

■勢力
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(左)レジスタンス(Resistance/抵抗組織)という抵抗勢力…青

(右)エンライテンド(Enlightened/啓蒙された者)という侵略勢力…緑

現実世界とリンクした仮想世界マップ上で陣取り合戦を行うオンラインゲームです。

ということらしいです。
元々グーグルが作ったのでアンドロイドアプリだったのですが、今月頭にiOS版が出て、日本のスマホは圧倒的にiPhone市場(参考記事)ですから、待っていた人も多いのか、爆発的にゲーム参入者を増やしている模様。

まあ、詳しくは、開始16日目にレベル7になったネタフルを読め(Ingressタグ)、という感じです。

初心者がどう振る舞うべきかから、攻略法のコマゴマまで、さすがの解説能力です。

さて、ゲームに興味のない私が、なぜIngressの話を書くかというと、これ危なくね?ということなんです。

Ingressの日本語ウィキでも注意点をあげています。

Ingress注意点

また、ポータル申請者、所持者、レゾネーター設置者のユーザーネームがポータルに表示されるので
その気になれば、生活圏、家バレ、職場バレなど、かなりの特定が可能です。
ポータルの付近で立ち止まっている人の後ろから端末を覗いて(Ingressと確認するのか)
声をかける等の不審者も目撃されています・・・



ゲームをやっている人が、何よりも夜にスマホ片手にうろついている人は通報されかねませんね。
さらに、家のそばから始める人が多いと思うので、家バレの可能性も高い。
また、グーグルアプリですからアカウントと連動しているでしょうし、ググタスとの連動でいろんな情報が調査可能です。

ゲームシステム上、特定のポータルに思い入れが強いユーザーも極まれに居ます。
粘着された場合は一人で悩まず味方に相談し、
身の危険を感じたらすみやかにプレイを中止しストーカー被害として警察に相談しましょう。



それなりのネット痛ならば、IngressのIDが簡単なものだと、ちょっと調べれば、自宅も会社も、家族もバレバレになってしまうようですよ。

職務質問されて初めて一人前とか、課金アイテム(自分で購入するという意味)とか、地図に残る仕事をしている気分とか、積極的に楽しんでいる人も、こうした危険な点を考慮して遊んで欲しいなと思います。

さらに、このゲームは誰得なんだろうと考えると、やっぱり作った人になにか得になることがあるんだろうと考えざるを得ません。

グーグルは、このゲームの流布で何を得たいんでしょう。

たぶん、ゲーミフィケーションでO2Oにつなげるんじゃないでしょうかね。

グーグルが映像化したり地図にしたりしてきたのは、自動車が通る場所や許可を得た建物の中でした。
更に細かいマッピングは日本ではゼンリンのように足を使わないと揃わないわけです。
さらに、GPSも結構細かいズレが有りますから、その補正も細かく3角形で地点計測していかないと難しいです。

そう、地点計測の基本は三角形なのです。これは天地明察の時代から同じ。
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つまり、三角形で面積を作っていくようなゲーミフィケーションで、グーグルマップの精度を上げたり、GPSの補完を行うことができそう。

さらに、それなりの場所(地点)の写真をアップするとか、何かの行為にポイントを付加するようにすれば、ゲーミフィケーションによるO2Oにつなげることは容易に思います。ポケモンのスタンプラリーとか、妖怪ウォッチとかと同じことですよね。

つまり、Ingressによってグーグルが持っているデータが、商業的にとんでもなく大きな価値を持つ可能性が見えてくるわけです。

やはり、グーグル先生怖い子です。

無邪気に遊んでいる人たちのデータがどんなふうに吸い取られているのか。

ググタスとIngressとAKB48の絡みとか、次の手を期待しています。